月刊サイクルビジネス
サーヴェロ、ラピエール、マジィといった海外の完成車ブランドから、イーストンをはじめとしたパーツブランドを扱う(株)東商会。創業105年を誇る老舗の自転車専門商社として国内外の幅広いブランドを揃えて顧客へのサービスを充実させるのはもちろんながら、常に新しいことを模索するアグレッシブなイメージも持ち合わせる。そして今年、青木正臣氏が社長に、名児耶雅之氏が副社長に就任。これまで同社を率いてきた寺井会長が築いた礎を足固めし、フレッシュな経営陣で200年企業を目指していく。今後の同社の経営方針と市場動向を青木社長と名児耶副社長にうかがった。
今、「安心」と「安全」というキーワードがますます重要な意味を持つようになってきた。あらゆる場面で危険を未然に防ぐ取り組みが行なわれ、それがなされなければすぐさま世間に明らかとなり、対策を強いられる。時代変化のスピードが速くなったとしても品質確保はますます大きな課題となっている。そうした中でこの春、自転車のユニットハブに品質トラブルが発生し、業界全体に波紋を及ぼした。完成車輸入が9割を超える状況下で、製品の安全を確保する難しさが改めて認識されることとなった。
流通の変化、大型量販店の進出加速… これまで郡部と言われた地域に行けば行くほど、こうした時代変化が急速に進み、それによって従来の形態で事業を行なってきた卸や販売店が苦戦を強いられている。現状は厳しいが、しかしそれを打破する動きも広がっている。チャレンジングな試みである「サイクルフェスin HOKKAIDO」を軸に、将来に向けた展望を探った。
アジア最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン2016」が5月30日〜6月5日の8日間、開催された。19回目を迎えた今年は京都ステージが加わり、堺から東京まで休みなしの全8ステージとなり、各地で熱戦が繰り広げられた。また今年2月に骨折しながらも驚異の回復を見せた新城幸也選手がこの大会からレース復帰し、伊豆では完全復活を証明するステージ優勝を飾った。